酷暑
6月10日
暑い。
気温は何度だ? 33度? 馬鹿じゃないのか…。
ここ連日は初夏らしい暑さで、まだ”おー今日もいい汗かけそうだねぇ”なんて気分だったが、今日はそうもいかない。暑すぎる。
黒ずくめの身に陽がしみる。荷物がいつもより重い。
刀美術館を出たあとは岩出山の町を少し散策してみようと思ったのだが、この暑さではそんな気力もおきない。もう昼時だし、どこかで食事をして頭を冷やすか…。
有備館駅にいた伊達政宗公の騎馬像。政宗は大規模な新田開発と運河や海路の整備に積極的だったとのことで、伊達藩の米の生産高は天下一だったとか。
なぜこの地がこんなにも政宗推しなのか気になったが、調べる余力がなかった。飯が食いたい。
日本最古の学問所とかなんだとかいう有備館。多分ここのトップ・オブ・ザ観光名所なのだろうが、今はそんな気分にはなれない。あと学問に興味ない。
街並みは歴史を大切にする小さな町らしく穏やかな感じだが、飯を食うところがない。やっと見つけても、全部閉店中。
というか人が全然見当たらない。俺はどこに来てしまったんだ? 思えば田んぼだらけの47号から脇道にそれて、割と急に現れた街中…。なんだかピンとこない、俺は今どこにいるんだ? 暑さのせいか「ハハ」と笑いがこみあげてきた。
奥の細道ゆかりの場所でもあるらしい。看板にいろいろ書いてあったが、なんかこの先にある山かなんかに行きたかったけど遠そうだからちょっと戻ってここで泊まったよぐらいのことしかわからなかった。
ようやく発見。
「冷たいものは…。」
「冷やし中華しかないんですよー。」
冷やし中華…。あんまり好きじゃないんだよな…。しかも予算オーバーする値段だし…。
…。
……。
「からあげラーメンで。」
やはり暑さよりも空腹が耐え難い!
まぁ、来週は天気が悪いらしいし、その後は北の地…この酷暑も最後だろうか…。
と、すぎゆく暑さに名残を感じる…ことなどなかった私であった。