風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

神割崎

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付近に、覚えのある地名を見つけたので訪れてみた。

 

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名勝『神割崎』。

名が示しているとおり、その昔神が岩を割ったという伝説がある場所だ。

昔、家族旅行で東北を旅した際、たまたま寄った場所だと覚えている。あのときは上に示したとおりの情報しか掴んでおらず、また浜にはフナムシが大量にいた思いでしかなかった。

 

 

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このあたり一帯は崖となっているので、岩を拝みに行くには少しばかり階段を下る必要がある。

降りきったあたりには、やはりフナムシが大量に生息していた。足踏みを強くすれば、岩陰へとたちまち隠れていく。

 

 

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割れた岩の合間に流れ込んだ波が、怒涛の勢いとなって此方へと叩き付けられてくる。少し前へ出て撮影を…と試みると、危うく足を濡らしてしまう事態となった。

狭所で勢いを増す波というのは、こういうことなのだろう。リアス式海岸の津波の恐ろしさを、こんなところで味わった。

 

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今度は看板をしっかりと呼んでみる。なんでも口伝によると、17511763年のころに横沼の浜辺に弱った鯨が寄ってきたそうで、それを浜の人々は食べようとしたが、場所は村と村の領分の間。普段は仲良くしていた両村民は欲のため義理人情も忘れ、「ここは俺たちの土地だ」と言い合ったそうだ。

そう言い合い続けた3晩目の夜、ものすごい雷が浜に落ちた。それを人々が見に行くと、巨大な岩が一文字に裂けているのを目の当たりにすることとなった。

是れ正しく神業と人々は信じ、争いをやめ、鯨を仲良く分け合い、その岩の割れ目を今後の両村の境と決めたとのことである。

 

たいていこういう話では鯨も雷で焼失し…なんて結局一文の得もしないオチがつくものだが、争いを止めさせたうえ、鯨も食わせてくれたのだからかなり御心の広い神様である。

そんな神様のご加護がこの旅にもあるよう願い、その場を後にした。

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