名無し道を越えて
3月28日
「ちょっとしか居られなくて、ごめん! 栃木!
…でも、給油回数メチャクチャ多かったぜ、栃木!」
七日間居られなかった栃木を後にし、福島に入る。
福島は、私の生まれ育った故郷だ。天気的には北部まで上れば雨は凌げるのだが、さすがにいろいろと体制を整えたいし、挨拶もしたい。県境にある西郷村から、実家のあるいわき市へ向かった。
大雑把に言うと、福島は東はいわき市から西は会津までの真ん中横一本と、栃木方面から郡山、福島市を通り、宮城へとつながる真ん中縦一本…、すなわち十字状のラインは国道が整備され行き来がしやすいのだが、それ以外を斜めに交通しようとすると、殺風景な景色を延々と見続けることになる。
ましてや、距離優先ですぐ国道から外れたがるグーグル先生にガイドを任せると。
「どこだよここ…。」という、地元民でも知らない、なんて面白いルートを案内されることになる。
国道289号を基幹とし、時折県道などにはみ出ながらひたすら山道を越えていく。
ロケットⅢでは通行をためらうほどの急坂や狭路も踏み抜いていく。雨雲に追われながらなので今回は止むを得ないが、グーグル先生に頼り切るのは危険だ…。
そんなこんなで約2時間ほどハンドルにしがみつきながら、山越え完了。
実家のある小名浜へ帰着した。
実際に旅に出てみて、いろいろと気付かされたこと、足りないと思ったことは割とある。
それらをできるだけ解消し体制を整えるため、一週間ほどはここで時を流そうと思う。