花見
3月25日
「外は歯ごたえがあるぐらいパリッ、中はジューシー…! しかしその汁は肉のみにあらず! 野菜も旨いこと調理されている~。」
せっかく宇都宮に来たのだ。曜日ごとにいろいろな餃子店の餃子が食べられる、宇都宮餃子『来らっせ』へ来店し、本日2度目の栃木グルメを堪能していた。もう栃木に思い残すことはない。
「江戸村から来たの?」なんて店長に言われたりしながら、会計を済ませ店を出る。
本職ですと答えといた。
店舗があったドン・キホーテ地下から出ると、もう空は暗い。先述したとおり宇都宮はそこまで都市化されていない印象なので、街の明かりは心もとなかった。
さっさとバイクに戻って、テント張ろう。
と来た道を引き返していると、大げさに朱く塗られた欄干が目に入った。
“こんなとこあったっけか?”手をかけて、下を通っている用水路を覗いてみると。
驚いた。街並みの片隅に、日本庭園。
振り返ってみれば、そこには。
まだ満開ではないものの、ようやく見れたといった感じか。
淡く咲き乱れた花弁たちが眼前に頭を垂らし、幾重もの薄桃色のカーテンを形作っていた。
正直、一本二本が開花しているのは道中で見てきたため、今年初めて桜を見たわけではないのだが。
やはり、桜を見るならこうでなくては。
付近にはご丁寧に東屋が建てられており、母子が軽食を摂りながら桜を眺めていた。
まだ小学生ほどであろう男児が、「きれいだね」と母に話しかけている。
やはり栃木県民は風流だ。贅沢なひと時をくれてありがとう。
親子に悪いのであまり長くは居られなかったが、この旅初めての花見。堪能した。