風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

最後の散歩

「お、京浜東北線だ…。」

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銀色に水色のライン。間違えるはずがない。

あれに乗って毎日、通勤したんだよなぁ…。

 

 

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と、いうわけで。東京の直前もいいとこ、横浜までやってきた。

「そういえば神奈川に住んではいたものの、横浜ってあんまり来たことなかったな…。」

いつでも来れる場所というのは、案外遠くにあるものだったりする。この際だから、見て回ってみようか。

 

 

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「い~い香りの通りだなー。」

日ノ出町から、みなとみらい方面を目指す。

横浜は関内あたりにはこういった面白そうな路地も張り巡らされているのだが、今の私にはここで遊びまわる実力がない。

大人しく港湾部の明るい街並みへ行こうじゃないか。

 

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この、都会と郊外の狭間で見られるなんともいえない景色が堪らない。

 

 

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5分余り歩いて、コスモクロックとかランドマークタワー、それからあの半月状のビルたちを確認する。

今朝方は雨が降っており、まだそのどんよりとした雲は晴れ切っていない。そのせいか、人もまばらのようだ。

 

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線路が敷かれた汽車道を渡る。右に見えるのはロープウェイらしく、来年春ごろに運航が開始されるそうだ。

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懐かしいなぁコスモクロック。小さい頃乗ったことがあったっけ。この辺りでよく駐車できたもんだよなぁ…。

あの島の上には観覧車のほか、ワールドポーターズやハンマーヘッド、マリーンウォークに赤レンガ倉庫といった無数の商業施設が点在しており、それこそ今の時期なんかは年末商戦で賑やかなことになってそうである。

「…まぁ……、私には、無縁の場所だが…。」

金がないから、というのももっともだが、特に欲しい物が見当たらない。直近の物欲といえば、旅に出る前にキャンプ道具が欲しかったぐらいだからなぁ…。それも揃ってしまった今は……。

案外、貯金は捗るかもしれない。

 

 

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赤レンガ倉庫に近づく。

ここは昔キャッチ取材のついでに寄ったことがあるので、外から眺めておくだけにした。

赤レンガ自体、函館とか舞鶴とかでけっこう眺めたからな…。

 

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港沿いを南へ。赤レンガの次に見えてきたのは、大さん橋だ。真ん中奥のアレね。

「ちょっと遠くに見えるし、けっこうデカいな…。」

だがまぁ、せっかくだし歩いてみよう。なんだか今日行かなかったら、本当に行く機会を得ない気がする。

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大さん橋の手前には、『象の鼻』なる波止場がある。写真が悪くて申し訳ないが、右下のソレである。全容は緩やかなカーブを描いており、象の鼻のような形なのである。

横浜の港は米、蘭、露、英、仏と通商条約が結ばれたのち整備された場所で、象の鼻含め輸出入品の上げ下げを行なう桟橋や、礼砲や祝砲を交換する台場などが構築された。

また不平等条約の改正及び欧米の文化吸収のため編成された岩倉使節団も、ここから海に出たとのことである。

各地の港の解説板で横浜と並び~という文句をやたらと目にしただけあって、横浜は昔から重大な港湾都市だったのだ。

 

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大さん橋に到着。

 

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通常の木版の桟橋を好き勝手に歪めたような複雑怪奇な形をしており、少し足を取られそうになるがけっこうおもしろい。

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ちゃんと桟橋としての役目も果たしており、外観からはわからないが中は立派なターミナルとなっていた。

 

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大さん橋の上からは、神奈川県庁(キング)、横浜税関(クイーン)、開港記念会館(ジャック)という横浜三塔を一挙に見ることができるらしいのだが………。どれがそうなのかわからん。

三塔を同時に見られる3スポットを1日で巡ると願いが叶うらしいが、困難を極めそうである。


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「あっちがもう東京かねぇ…。」

お、よく見たらゴール地点が見えるじゃないか。

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ちなみに桟橋は螺旋杭なるもので支えられている。コイツを螺旋状に、人力で海中にねじ込んでいるそうだ。すげー。

 

 

 

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次は山下公園。この女の子の像は、赤い靴はいてた…♪の女の子である。

何故知ってるのかって? 日本列島(愛知)で、神奈川代表の民謡として紹介されていたからさ!

童謡『赤い靴』は、横浜港を背景として創られたそうである。

 

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ちなみに山下公園側から見ると、大さん橋のターミナルっぷりがよくわかる。

 

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修学旅行のとき、自由行動後の集合地点はこの噴水のあたりだったか…。氷川丸で集合写真とか撮んなかったっけ。

だとすると、記憶が正しければここから振り返れば…。

 

 

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ありました。中華街。昼はここで食べよう。

 

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うわあああああスゲー人。

「みんな…………中華好きなんだなぁ!」

俺も大好きだ!

じゃなかった。これはいくらマスク有りだとしても長居したくないぞ。

てきとうに『龍翔』なる定食屋でマーボー丼にラーメン、水餃子、ザーサイ、杏仁豆腐のセットを平らげ、中華街を脱出する。

 

 

次はアメリカ山へ。

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山というだけあって、坂を上る。脇に見える柵の向こうは外人墓地で、いくつもの十字架が見える。

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アメリカ山公園。明治頃、一帯は外国人居留地であり、ここ97番地はアメリカ公使館の用地とされる予定だった。が、当時の公使はここを選ばなかったため、代わりに書記官のA.L.C.ポートマンが当地に居を構える。

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その後イギリス人医師の手に渡ったり、アメリカ軍に接収されたりと変遷をたどった末、現在は公園として整備されている。

…ま、歴史は深いが何もない公園ではある。

 

 

そのまま横浜地方気象台を通り過ぎ、『港の見える丘公園』へ。

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こちらも外国風に、イングリッシュガーデンが整備されている。

今は見られないが、時期になると横浜の花である薔薇が至る所で咲き誇るのだとか。

 

 

 

さて、高台からの景観を拝むとする。今日の散歩はそこで終わりだ。

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「うん……まぁまぁだな。」

ベイブリッジを中心に、湾岸線を目の両端いっぱいにとらえることができる。

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最近動き出した、横浜のガンダムも辛うじて見える。


この地域はブラフ(BLUFF=切り立った崖)〇〇番地と住所に記載されるとおり絶壁状の地形になっていて、たしかによく港が見えるのだが…。手前の建物群が邪魔っちゃあ邪魔である。さすが日本有数の都市か。

 

 

 

「さてと、帰るか。」

つらつらと書きすぎた。長くしすぎてしまった自覚もある。

が、いいだろう。こうして見聞きしたことを書き連ねるのも、これで最後になるのだから。

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私を揺らす巡回バス『赤い靴』に差し込んだ斜陽が、真っ赤な座席を白く、ぼんやりと霞ませ、たまらず、目を細めさせた。

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