風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

奈良観光② 東大寺

前回より

 


無事三脚を回収してきて、あらためて奈良公園へ。

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「奥に見えるのが…、若草山かなぁ。」

四方を山に囲まれた奈良市街地の中で、一ヶ所だけ木が伸びていない風変わりな場所。

あそこで寝転んでみたかったが、ロケットⅢは今日はお休み。また次の機会にしよう…。

 

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やる気のない鹿たちと戯れながら、東大寺の南大門へ向かう。

彼らはいくつかの塊を作って、一緒に歩き回ったり寝ていたりしている。家族かなんかなんだろうか。

 

土産物通りを抜ければ、南大門はすぐ目に入った。

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でっか。

 

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でっかぁああーーー!

大きいだけじゃなくて、木々の細工も見事である。火災の復興造営として1199年に上棟され、間もなく落成されたという歴史の深さも、一本一本の木材がたたえる色褪せが物語っている。

 

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阿。

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吽。

絵かと思ったぜ…! ここまで大迫力の金剛力士像は、今まで見たことがなかった。

なんでもこの二体はかの運慶快慶ら20名の仏師たちが、わずか69日間で造り上げたらしい。平安・鎌倉時代の匠はバケモノか。

 

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門をくぐり、まっすぐ参道を進むと中門。これもデカい。

向かって左手に周れば大仏殿への入り口があるのだが、心底ハラハラする。

はぁあ…! 何円なんだろう…!

法隆寺と同じ世界遺産だし、やはり1,000円は覚悟しておいたほうがいいだろう。流石にここまで来たら大仏様は拝みたいし、クゥウ…!

 

と、思っていたが。なんと大人600円。ありがてぇ…! ありがてぇ…!

感謝の念を胸に刻みつけながら中門の裏手に入ると、眼前にはまたしてもビッグスケールの大仏殿が現れる。

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「人が米粒みてぇだぁ…!」

と感嘆していると、後ろから次々に「デッケェ…!」「でっか…!」という相槌が。

…どうやら、またしても修学旅行生たちと遭遇してしまったらしい。

なんなんだどこでもかしこでも。クソッ。青春を謳歌しろこの野郎!

 

通路が学生服で溢れかえらないうちに、そそくさと大仏殿の足元へ向かう。

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重厚な木版に鉄を打ち付けた巨大な扉をくぐると、仏様はその姿をお見せしてくれた。

 

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「デッッッケェ…!」

500トン近くにもなるという、巨大な銅の造形。

誰もが足元を疎かにしてしまうほどの高さにあるそのご尊顔は、うらやかに目を細め、広く太平の世を見渡していらっしゃる。

人々を慈しみ助ける神仏の存在を信じるかどうかは人それぞれだが、これを建てた人々の想いは、文句のつけようがなく本物だろう。

 

聖武天皇は生きとし生けるもの全てが栄えることを願ってこの大仏様―盧舎那仏様を造り、そのお后である光明皇后は、福祉施設を建てて人々のために尽くしたのだという。(そこ、お后のほうが物理的に役に立ってるとか言わない)

その考えにのっとり、東大寺の境内には今でも福祉施設が存在しているのだという。

敵意だとか焦燥だとか、そういうものを全く感じさせない大仏様の眼差し。そこには、今日に至るまで慈悲の心を尽くしてきた人々の、想いが込められている気がしてならない。

 

 

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それにしても大仏様もすごいが、それを入れておく大仏殿のすごいことすごいこと。

なんだ、この複雑な木の装飾は。なんだ、この規模は。見上げながら一つ一つの細工に目を凝らしていると、眩暈がしてしまいそうである。

 

~~

 

「これは、御朱印としていただいていいんですよね。」

一応確認を取ってから、出口付近で御朱印をいただく。

 

「よくお参りくださいました。」

と社務所のお姉さんから御朱印帖を受け取った刹那、熱い感情が込み上げる。

「…埋まりました。」

「えっ?」

「全ページ、埋まりました。今ので。」

31日、旅の初日に糀谷(こうじや)八幡神社で購入した御朱印帖が、ついに。白紙を埋めたのである。

「おおーっすごいですね!」

旅の経緯も話したりすると、受付の方たち一同で喜んでくれた。

そんな暖かさも相まって、嬉しい…! ほんと嬉しいよ…! ありがとう! 今まで出逢った神社仏閣!

 

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東大寺にお別れをして、もう少しだけ北へ。

 

 

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せっかくここまで来たのだから、正倉院を見てから帰路に就くとする。

「誰もいないな…。」

形容じゃなく、辺りに私一人しかいない。教科書に載るほど有名な宝物殿なんだけどなー。

まあいいか。

 

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京街道に出て、今度こそ見納めかもしれない紅葉をしばし見て。

バスに乗って、ホテルに戻った。

 

 

~~

うおりゃーーー!

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御朱印帖を全開にすると、懐かしい記憶が色々と蘇ってくる。

「いろんなとこ行ったなぁ……ん?」

あ。

安土城の直前、1ページ空いてるやんけ!

そうか…そういえば安土城の摠見寺では、見開きに書き込むのでってことで余ってた1ページ飛ばしたんだっけ……。

 

「………。」

 

ま、いっか!

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