風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

うどん

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「さすがにうどん県…とは書かれていないか。」

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国道11号を辿り、無事香川県へ。

あまりにもうどん推し故にうどんしかないのかと思われがちだが、金毘羅宮や小豆島など、徳島よりは気になるところが多いうどん県。

小豆島までいく余裕はないだろうが、楽しみだ。

 

期待に胸を膨らませ、再発進しようとバックミラーを見る。

と、ずいぶんと馴染みのある二眼ヘッドライトが。「ん? あれは…。」

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「ロケットⅢやんけ!!

この旅初めての同族発見。

1速を唸らせ、たちまち追いかけた。

 

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目標は国道を逸れてしまうが、構わない。逃がすかぁーーー!!

 

信号に引っかかってくれたらしく、なんとか追いつくことに成功する。

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真紅のロケットⅢ…恐らく私のより旧式のモデルにまたがる、壮年の徳島ライダー。

「一緒一緒!」と話しかけると、向こうもシールドを開け口を動かしてくれる。

…が、

何言ってるかぜんっぜんわからん!

お互いの2,300㏄が轟音を上げ共鳴しているせいで、どちらも適当にくっちゃべってしまう。

だが謎の嬉しさは共有できたようで、赤ロケットⅢのおじさんは笑顔で走り去っていった。

 

 

 

~~

国道に戻り、高松を目指す。

その手前で、さぬきに入れるはずだ。

讃岐うどんで有名な、あのさぬきである(多分)。

「昼はさすがにそこで食わなくっちゃあなぁ…!」

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さぬき市に入る。

…さすがにすぐうどん屋の看板は出てこないみたいだ。

天気は妙にぐずりだし、少しばかり雨粒が降ってくる。

 

 

 

 

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「んん~~~~~?」

けっこう進んだが、焼うどんとかいう変わり種ばかりで、それらしいものを見なかったぞ?

引き返すか?

 

と思っていた矢先、山を一つ越えたところで志度の街並みが見え始めた。

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そこへ入るとちゃ~んと讃岐うどんの看板が見え始めたので、喜々としてその中の一つに駆け込む。その名は『麺でぃ~』。

 

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うお、はなまるうどんみたいに、自分で進んでいくタイプの購入なんだな…。いや、これが本場のうどん屋のスタイルなのか。

さすがにただのぶっかけでは栄養不足な気がするので、温玉肉ぶっかけを注文する。サイドにえび天と鳥の皮唐揚げを。

 

 

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なかなか腹に応えそうじゃないかぁ…!

うどんに限らず、そばやそうめんといった類は、どうにもボリューム不足という先入観を抱いてしまう私。だから多くの具やサイドメニューは必須だ。

 

さて。

今更ながらに言うが、私はそば派である。

うどんはなんというか、あのパサパサ感がどうにも認められなくて…。

だが他ではないうどん県に来たのだから、食べない訳にもいくまい…というノリで立ち寄ったにすぎないのであるが。

…期待していいんだよな? うどん県よ。

「見せてみろ、その実力を! 言わせてみろっ、俺に旨いと!!

 

 

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後のせの天かすにも、魅惑的な艶の温玉にも、よく茹でてある肉にも目もくれず、どんぶりの中へ箸を突っ込んでその太麺を引きずりだす。まずは、賢しいものは抜きにして麺だ!

「…!」

肉汁がよく染みている!

旨いのだが、初めてはただのぶっかけにするべきだったか?

いや待て、集中するのだ、麺本来のポテンシャルに…。

 

落ち着いて、もう一束口に放り込み、門歯で噛み切る。その瞬間、

プルンッ。

「なっ」

なんだこの弾力はぁあ!

プルンッっていったぞプルンッって!

今度は確かめるように、口の中に含んだそれを咀嚼する。

……なんっって、歯ごたえなんだ!

 

簡単にはやられまいという、太麺の声が聞こえるようだ。だがひとたび切れ目をいれれば歯はすうっと麺を貫通し、例のプルンッという食感を腔内に響かせる。歯ごたえがあるとはいえ、パサパサするといった不快感のある抵抗力は全くない!

「これが…、これがコシかぁあああ!」

生まれてこの方25年、初めてうどんのコシってやつを知った気がする。

うめぇ! うめぇようどん!

 

天かすと肉、大根おろしも適度に織り交ぜ、口に運ぶ作業を繰り返す。

天かすの歯ごたえ、肉の香ばしさ、大根の爽快さ、すべてがうどんとマッチする。素晴らしい。温玉を破り黄味を出汁に仲間入りさせれば、ほんのりと優しい甘口も楽しめる。

揚げ物たちも背徳感極まりない油味を舌の上で弾けさせてくれ、実に愉快な食事を楽しめた。

 

「…そばじゃ、こうはいかないもんな…。」

そばやそうめんは、どこか気取ってないといけなくて。こうして肉や揚げ物を、バカスカと一緒に口に頬張ることはなかなかできない。だがうどんではそれが許される。だから、腹が膨れる。

 

 

 

しかもこれだけ頼んで、780円(うどん本体570円・鳥皮唐揚げ100円・えび天一尾)。リーズナブルだ。

店内も、昼時というだけあってすぐに多くの客でごった返している。

以前、広島民にやっぱ現地民はそんなにお好み焼き食べないんですか?と聞いたら、YESとの回答をいただいたことがある。

当然だ。お好み焼きは確かに旨いが、決して安いと言える値段でもない。

それに比べてうどんは、それこそ毎日食べてもサイフに優しい値段だから、皆に愛されているのだろう。

 

UDON

それは確かに、香川県の誇りなのだ。

初日にして、それを実感したしだいなのであった。

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