風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

最南端へ ―①桜島―

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「おぉーーすんばらしい」

 

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ワクワクしながらテントを抜け出てみると、期待以上の姿を拝むことができた。

鹿児島市街から見たときは遠く、霞がかっていて、怪獣的な恐ろしさがあったが。

不思議と近くに来ると、厳しくもどこか包み込まれるような安心感も覚える。

 

今日は桜島に寄りつつ、最南端の佐多岬を目指す予定だ。

 

 

 

国道224で桜島に入り、有村溶岩展望所を訪れる。

 

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うわぁ~見事にゴッツゴツですねぇ。

これら全部溶岩なのか。

 

桜島は日本四大活火山(三原山・浅間山・阿蘇山・桜島)の中でも最もエネルギーを蓄えているらしく、文明、安永、大正、昭和と4回にもわたって記録的な大爆発を起こしているそうだ。

大隅半島と陸続きになっているのは、大正の噴火にて30億トンもの溶岩を流出させた結果である。

 

高台へ上り、一望。

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おおう、一面の緑を従えた、燦然たる火山の姿よ。

 

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振り返っても、クロマツやススキといった植物が生い茂っている。中央右寄りの奥に見えるキレイな三角は、開聞岳だ。

私が立っているここは大正溶岩とのことで、日なたが多いため溶岩原でも逞しく木々が生い茂っているとのこと。桜島の麓により深い緑が見えるのは、ここよりもっと昔から植物が根付いて育った結果、生まれた森だそうだ。

流石に噴火口付近は火山ガスが酷く、草木は生えない。

 

 

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道中、チラホラと噴火時用の避難壕が設けられているのが目につく。

桜島には未だ4.000人以上(2016年時点)の人々が住んでいるそうだが、正直なぜこんなところに住むのか、よくわからなかった。家を建てても、噴火されたらたちまちなくなっちゃうんだぜ…?

 

フェリーターミナルや道の駅、小学校などなど文化的なものこそあるものの、ガソリンスタンドで「ハイオクないんです」なんて言われてしまうほど田舎ではあるのだが。火山の恐怖に怯えながら過ごすというのは、いかがなものなんだろうか。

 

 

「ガソリンも少ないし、ちょっと上って出ていくかぁ。」

小さな市街地から上り坂へと分岐し、湯之平展望所を目指す。距離はそこまででもないが、曲がりくねった道が多くワインディング好きなら楽しめそうな山道。

 

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展望所は工事中で、中には入れるものの窓ガラスは全て遮られていた。

仕方がないので、その建物の下で一枚。

 

 

 

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近づいて見ると、より迫力が増すね、やっぱ。

ゴツゴツと険しい線をいくつも描くその姿は、決して美麗だとは言えないが。それでも自然の力が織りなす美しさを感じ取れて、いつまでも見ていられる気がする。

 

あ、なんかここに住む人の気持ちがわかったわ。

桜島、キレイだから住みたくなるんだわな。

 

なぜ桜なんか咲きそうもない山なのに、桜島と呼ぶのか。

それは、ひとたび噴火が起きれば儚く散ってしまう光景ながら、なお人を引き付ける…一瞬を生きる桜のような魅力があるから………なのではないか。

そう、勝手に解釈したら、不思議と晴れ晴れとした気分になった。

 

 

「よし、時間がない、次つぎ~!」

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まったく、あれだけ走ったのに、鹿児島市街がこんな近くに見えるというのは変な気分である。まったく進んでないみたいじゃあないか。

そんなモヤモヤを拭うように、大隅半島、南へ。

 

                                          続く

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