いたって普通の観光
10月15日
「あー、またやっちまった…。」
またしても安宿で目覚める。
怠惰だ…。
GoToトラベルがいけないのだ、あまりにも野宿するぐらいならっていう値段を提示するから…1,000円お買い物クーポンなんか出すから……。
さて。
いつもだったらホテルで1日休んでいるところだが、さすがに沖縄である。そして明日の朝にはまたフェリーに乗る。さすがに何かしたい。
「とはいえ、最近妙に興奮して寝れてないし……。」
言いながら、体は勝手に髪を結い、カメラにバッテリーを装填している。
あーそーですか、なんかしたいんですね。
しかしここらで、あまり体を動かさず楽しめる場となりゃあ……。
「たっかいんだよなぁ…。」
来てしまった。美ら海水族館。日本を代表する水族館なだけに、料金は大人1,880円。
一応コンビニで割引券を買ったが、それでもたったの190円引き…。
「まぁ、あまり来ることもないだろーし。」
開館後すぐ、人でごった返さない内にゲートをくぐった。
「ジンベイザメね…。」
一番のウリである大水槽の前へ。もうけっこう客はいるな。
ジンベイザメは好きだが、苦い記憶もある。以前家族で能登水族館に行った時、そりゃあジンベイザメ含めいろいろと写真を撮りまくった訳だが。そのSDカード、どっかで紛失してしまったのだ。高専生のときだったかな…。
だからどうかしたって話でもないんだが。
沖縄の海の特徴は、なんといってもプランクトンの少ないサンゴ礁と海淡水の入れ替わりが激しいマングローブ林だ。そんな厳しい条件下だからこそ、独特の生態系が築かれて………
ダメだ、怠い。
いいや、所詮今日は普通の観光なのだ。筆を休めよう。
名の知れた水族館なのだから、是非その足で訪れて見てほしい。
どっかの大学みてーな外観である。
大水槽や予備水槽を上から眺められるのは楽しかった。奥に小さく見える光は搬入口。
“新種です!”とか”日本唯一!”とか色んなとこに書いてあるけど、俺詳しくないからなぁ。
あとは…書いておかねばならないことといったら、アレだろう。
みんな、ゴミのポイ捨ては止めよう。
ってことである。
これは海に限った話ではない。市街地でポイ捨てされたゴミも、やがては下水や河川の流れに沿って海に注がれ、漂流する。それらが海の生物たちにとって害でしかないことは、子供だってわかるだろう。
悲しいことに、ここでは飼育していたジンベイザメが胃と腸の結合部に3㎝余りのプラスチック片を詰まらせ、食事できなくなり死亡してしまった例がある。
カスのようなゴミでも、10m超えの生き物を死に至らしめるのだ。その辺わかってほしい。
あとはまぁ私の大好きなウバザメの頭部とチ〇コの標本があるから、是非見てほしいってことぐらいかな。
動物園や水族館に来るたび、常々思う。
自然に対する敬意と思いやりを忘れない。
そういう人たちこそが、こういう場所を一番楽しめるのだろうなあと。