九州の田舎へ
9月25日
福岡市へ向かう。ついでに佐賀まで入ってしまおう。
鳥取にいたころだろうか、なんの気なしにコロナ感染者数の都道府県別ランキングを見てみたところ、福岡は4位であった。さすがに長居するのは危険だと判断したので、日数を減らす決断をしたのである。
国道495沿いに西へ。北九州と福岡の間を結ぶ、いくつもの田舎を通り過ぎる。
走行開始から約3時間後、福岡市街へ到着。
「ほーこれが博多市街ちゃんですか…。」
駅近に行かずとも、国道沿いでけっこうな賑わいである。流石九州の都心部だ。北海道でいうと札幌かな?
仙台などとはまた違った並木道。
けっこうマンションが立ち並んでいるので、都会といえど住んでいる人は多そうである。
散策してみたいが、感染予防のためガマンガマン。運転をしながら観光を楽しむことにする。
博多美人に博多イケメン、博多ふつうの男性に博多おじちゃん、博多元気そうなおばちゃん………。
とはいえさすがに博多ラーメンぐらいは食べてみたく中洲に来てみたのだが、屋台横丁の姿はなかった……。
コロナの影響か? それとも夜だけ? 仕方がない、国道沿いで適当に探すか……。
202号沿いにラーメン屋を見つけ寄ってみた私を待ち受けていたのは、”長浜ラーメン”の看板だった。……まぁいいか。
このボリュームで730円。素晴らしい。スープはこってりとした豚骨スープだが、横浜ラーメンのように味噌がギュギュッと入っているわけではなく麺も細いので、けっこうあっさりと食べられて気持ちいい。博多も同じようなもんなのかな。
その後もしばらくは市街地が続き、道中通り雨に遭ったり、昨晩はやや寝不足だったこともあってぐったりとしたライディングを続ける。
ようやく唐津湾の青い海が見えてきたころで、佐賀県入りを果たした。
といっても走り続けてもう14時すぎ。体の気力が萎んできているのが分かるので、今日のところは手近な『虹の松原』でも見るに留める。
頭上まで覆いつくすほどの高さを持った、幾千もの松たち。右を見ても左を見ても、松。規模だけでいえば、天橋立をゆうに超える敷地だ。そんなに松植えるの面白かったのかな…。
よく見ると栄養剤のようなものが括り付けてあるのが見えるあたり、これら一本一本がしっかりと管理されているよう。そんなに面白いのか…。
ちなみに何故”虹”なのかはわからなかった。
その後はいかにも海の田舎といった呼子(よぶこ)まで足を延ばし、道の駅に身を落ち着ける。イカはそんなに好きじゃないし、もう今日は終わりにしよう。
また随分と寂しい風景に包まれることになったが、思えば九州入りしてから四方八方建築物ともいえる時を過ごしてきたので、ちょっと目が落ち着いたかもしれない。今日はさっさと、寝よう。