風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

大山

地図を見てみれば、鳥取の東南に大きな山。大山(だいせん)。

このところ海は満喫してるから、珍しく山にでも向かってみようかという気になった。

 

北栄から南に入り、倉吉へ。

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大山は相変わらず雲をかぶっている。はたしてどの山が最も頭が高いのか、それとも私が今見ているものは大山ですらないのか。

 

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大山が映ることから大山池との異名を持つ、狼谷ため池のほとりに無料キャンプ場を発見。

東屋ありトイレあり蛇口ありおまけに自販機の200ml120円とものすごい場所だったので、ありがたくそこで寝た。

 

 

914

 

 

715分。大山攻略開始。

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「あれが大山か…。」

農道の合間に見える高い岳を見据え、覚悟を決める。いやあれが大山なのかはわからないんだが。

 

山は好きだ。美しい。海と同じぐらい魅力がある。

だが、かつてニンジャ400Rで遭難しかけたことのある私にとっては、どうしようもなく恐れを感じてしまう場所でもある。それが、海好きの理由の一つでもあるのだ。

道はきちんと舗装されているが、やはりヘアピンカーブの応酬は多い。ロケットⅢの有り余るトルクに助けられながら、上りカーブを上っていくと大橋に差し掛かった。

 

「あ、あれが…、あれこそが大山なのか…!」

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やはり雲はかぶっているが、わかる。圧倒的な高さ。あれが大山で間違いない。看板にも書いてあるし。

 

 

標高が上がり高原になるにつれ、気温は下がっていく。朝ということもあって、アンダーウエアを着込んでも涼しいと感じるほどの冷気が立ち込めている。

ただこれは嫌な冷たさではない。爽快な涼風だ。

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高山の空気をめいっぱい吸いながら、上がる太陽が作る木陰を踏みつつ邁進する。対向車も、後続車もなし。いい気分だ。

 

 

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と気持ちよく走っていると、山の霧に差し掛かり一気に薄気味悪くなる。

路面はウェット。おまけに落ち葉まで散乱している。

3速で慎重に進む。ゆっくり進めば問題ない、問題ないのだ。

 

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何も見えない。

 

 

 


840分ごろ、スキー場などが見られる開けた場所に出る。

本来の目的は『大山まきばみるくの里』のアイスクリームだったが、開店の10時まで時間があるので『大山寺』へ行ってみることに。

 

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元々火山である大山は崩れやすい安山岩でできており、大正6年から今日まで54億円以上もの経費を投じて治山が行なわれている。

ここに見える護岸工もその一つで、他にも数ヶ所護岸がされているのだが…。ここに来る途中、その工事に伴ってできた水たまりに突っ込みズボンは水浸しである。

 

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急坂の参道には宿やお土産屋が立ち並んでいる。

奥まで進むと大山寺の門があるのだが、その脇には『大神山神社』への参道も開いている。

けっこう距離はあるみたいだが、客で溢れる前にと思って先に神社へ向かうことにする。

 

 

 

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伏見とは違う荘厳さと、妙義山とも違う厳しさを見せる参道。これが西日本の神域ってやつなのか。

石が敷かれ一見歩きやすそうに見えるが、それらの石はどれも歪で、デコボコ。東尋坊を歩いているが如く、足裏は痛かった。

 

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修験道はけっこう長く続く。

 

 

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やっとたどり着いた後ろ向き門。元々あった大山寺からここに移設する際、その姿のまま移転したので後ろ向きになっているのだとか。間違えただけなんじゃあ…。

 

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それを潜ると、なるほど参道の長さは伊達ではない威厳のある社殿が目に入る。

 

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鳥取どころか中国地方でも大きい部類に入る神社らしい。ちなみに今更だが大山は中国地方最高峰の山である。

祀ってあるのは大国主命。そう、ここまででも目にしてきた大黒様だ。

平安時代に入ると神仏習合で大智明権現なる菩薩も共に崇めることとなったが、明治時代の神仏分離によって寺と切り離され、こちらは神社奥宮という立ち位置になったそうだ。

 

御朱印を頂き、来た道を戻る。

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と、忘れてはいけない。もちろん大山寺にも寄った。開運鐘なる鐘は夜間以外自由に叩いていいそうで、私も一つ打たせてもらう。

 

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大山は牛馬信仰でも名高いらしく、興味深いことに全国和牛農家の代表が参列し、畜魂祭が行われたこともあるのだとか。家畜の命は尊ばないとねぇ。

 

 

 

~~

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そんな訳で、私も家畜に感謝しつつ目当てのソフトクリームを頂く。多分、矢田川で食べた『白バラ』とは違うのだろうが…美味い。本場採れたて出来立てなのもあるが、

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この牧場からの絶景よ。なんて贅沢なおかずだろうか。

清掃していたおばちゃんに言われた通り目を動かすと、遠く中ノ島や、島根は中海、宍道湖まで見える。

あそこに、これから行くのか…。

 

 

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国道9号へ向ける大山北側は、曲がりくねった道もなく道幅が大きい滑走路。

苦手な山をまた一つ越えられた自信を抱きつつ、愛する海へ一直線にダイブした。

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