風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

海の京都

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国道178を進み、伊根へと向かう。

 

 

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伊根といえば有名なのが、伊根湾沿いに並んだ舟屋群である。こうして狭い町道を流すのもサマになるが、併設された駐車場に辿り着いてみればその全景が見られる。

 

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1階部がそのまま海に浸かる構造になっており、その中に小舟を係留しておける舟屋。それが現在では、約230棟も連なっているのだという。

このような独特な舟屋が、なぜこんなにも連なっているのか。その理由はこの湾の独自性にあった。

 

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伊勢湾と日本海の接する場所には御覧のように青島が浮かんでおり、また伊勢湾を囲む山の崖は全て急傾斜の岩盤となっている。

それらは波を立たせづらい地形となっており、この湾は比較的静穏。故に1階部を海に面させるなんて大胆な建築が可能となったのだ。

 

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かつてはつながっていた主屋と舟屋が道路敷設により別れたりなどはあったが、これらの舟屋群はじつに江戸末期からの面影をそのまま残している。

 

 

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時刻はまだ9時前。

外れにあるのどかな漁村の朝には、ロケットⅢの駆動音はいささか似合わない。

駐車場も有料なので、そそくさとまた国道178に戻った。

 

 

 

~~

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海から少し奥まった山道をゆく。

京都といえど、やはりここまでくれば田舎だ。都という今までのイメージが強く残っているせいで、自分が今京都を走っていることを忘れてしまいそうになる。

 

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蒲入(かまにゅう)トンネルを抜けると、また海の町が眼下に映る。

すばらしい海の色。と、瓦たちだ。やはり端に来ても京都の気品は失わず、ってことなのかね。

 

そんなことを考えながら崖をのぼりブラインドコーナーを抜けると、思わず息をのむ光景を目の当たりにする。

 

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「こ、こえーーーー…!」

断崖絶壁もいいとこ。秋田の男鹿半島に並ぶ恐さである。

 

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ガードレールから少し身を乗り出す…気すら起きない。

これは、間違ってでも運転を誤る訳にはいかないな………。

 

 

不思議と走っている車両は、私のロケットⅢだけ。インカムを切ると聞こえるのは風の音のみで、津軽や能登と同じ最果て感にドキドキしながらも、ワクワクした笑みを浮かべつつ3速で牛歩する。

 

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この先が京丹後の半島の突端、経ヶ岬だが…。ここまでの道中を見るに、行かない方がいいかもしれない。

十分絶景は見れているので、今回は見送った。

 

 

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そこを越えると、農村などが見えてきて幾分かマシな道になる。

黄金の田んぼ、その奥に見える青い海の組み合わせがたまらない。必殺のスタンディングライディングで海の京都を駆け抜けた。

 

 

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兵庫は豊岡の標識も見えてきたところで、道の駅『てんきてんき村』で休憩。施設はピンポイントで定休日だったが、奥に『立岩』なる名所があるらしいので歩いてみる。

ちなみにここの下には弥生時代の村が眠っているのだとか。

 

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オートキャンプ場を歩いていると、見えてきた。けっこうデカそう。

 

 

 

「おお…これは………。」

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京都のグランドキャニオンや。

周囲約1㎞にも及ぶ巨大な玄武岩。言ってみればそれが鎮座しているだけなのだが、砂浜の奥に佇むそのロケーション。なんとも、日本離れした光景である。

冗談じゃなくアメリカの荒野なんかを彷彿としてしまって、ああ…、やっぱりいつかは海外、いくべなぁ。なんて決意してしまった。秋田もそうだったが、はんなりな京都にもこんな男らしい景色があったとは。

 

 

ここを過ぎて琴引浜、久美浜湾も通れば、もう兵庫かぁ…。

良い天気だ、風も良い。何より山陰というのは、日本離れした雄々しい風景が多分にあるらしい。このまま兵庫に行っちゃっても、いいかもなぁ。

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