風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

愛より青い海

目が覚める。

 

心地いい気温だから、けっこう眠っただろう。

時刻を見ると…、5時半?

なんでそんなに早く…―。

? テント内の温度が急に上がってる?

もぞもぞ動き出す。

 

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お?

 

慌ててテントを這い出る。

 

おぉおおおおおおーーーーーー!

 

 

 

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最後の贈り物ってところかな。

「ありがとう、富山。」

 

 

 

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石川入りである。と同時に、能登半島だ。

 

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うおおおおーっ!

素晴らしい。

富山の海沿いは静かだったが、それでも人気のある、町っけのある優雅な静かさを持っていたが。

石川に入った途端、目につくのは漁村、漁港、漁師たちの家。津軽へ行った時のような、最果て感のある海沿いが待っていた。

 

だが、あの時と違うのは、天気のおかげもあって海が青いこと。

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横目に水平線を捉えながら走っていると、まるで水上を滑走しているような気分にさえなってしまった。

 

 

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半島にありがちな、デコボコと海に張り出たコーナーをいなしていく。ブラインドコーナーの先に、何があるのか。一つ一つ乗り越えていくのが、楽しかった。

 

 

 

 

七尾市に入ると、能登島が見えてくる。一般的には、ここで能登島大橋を渡るべきなんだろうが。

「能登島なー。昔行ったことあるけど、山道をひたすら通るイメージだしな…。」

のとじま水族館は高いし。

まぁでも、内陸を行っても何もなさそうだし。せっかくだから渡るだけ渡ってみよう…。

 

 

30分後。

 

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本当にただ、渡るだけ渡ってきてしまった。ツインブリッジのとのたもと、長浦うるおい公園でバイクにへばりついたゲジゲジと戦ったりしながら、地図を見て一考する。

「何もないな…。」

この公園か、すぐ近くの道の駅でテントは張れそうである。が、あまりにも日が高い。まだ10時だ。

 

かといって周辺に気になる場所もなく。先を進めば、しばらく道の駅はなく、テントを張れる保証はない。

「んーーー…。」

しばらく考えた末、走り出すことにした。実際に目で見てみれば、テントを張れる場所もあるかもしれない。動かねば何かには当たれない。

 

 

 

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それになにより、この青さだ!

これが見れる限り、どこまでだって走ってもいい気がしていた。

こまめにバイクの休憩も兼ねて地図を開くが、めぼしい場所はない。それでもよかった。

 

 

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個人的に能登といえば印象に残っているのは、この『ぼら待ちやぐら』である。昔旅行で来た時、家族と何のやぐらだろうと話し合ったものだ。

いざ今になって看板を読んでみると、あの丸太やぐらの上で海底に張ったフクロ網を見張り続け、ボラの群れが網に入ったところで一気にたぐり上げて獲る…という、日本最古の漁法らしい。のんびりだねぇ~。

明治にここを訪れたアメリカ人天文学者、ハーシヴァル・ローエル氏曰く、創世記に出てくるノアの大洪水以前に在った掘っ立て小屋の骨組みを、これも有史以前の伝説による怪鳥ロックが巣に選んだ場所のようだらしい。どんな例えやねん。

 

 

そんなツッコミを入れながら走っていると、インカムから上々颱風の『愛より青い海』が流れ込んでくる。

ああ、懐かしい。そういえばこの曲に出逢ったのは、まさにここだったっけ。

道すがら買った夏メロCDを、カーステレオに入れて聴いていたあの夏。

往年と全く変わらぬ青い海を目にしていると、なんというか。安堵するばかりだった。

 

 

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愛よりも青い海 この胸に抱きしめて

愛よりも青い海 いつも心に抱いて

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