風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

夕暮れ妻籠宿

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諏訪湖から、国道152へ。

こちらは20号ほど道に余裕はなくタイトなコーナーも続いたが、車通りも多く恐怖を感じるほどの峠越えではなかった。

 

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伊那は水上に入ると、のどかな田園風景が出迎えてくれる。

そこから高遠城の城下町を通り抜けると天竜川にぶち当たり、今度はその流れと共に国道153を南下する。

 

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流れの激しい天竜川。溺れるの承知で、飛び込みたい…。

川沿いを走るぶんには幾分か楽だったが、それでもそう思ってしまうほどの暑さが私とロケットⅢを延々と襲った。

 

それからの道のりは、あまり覚えていない。松川あたりで見た、赤石山脈が美しかったのは覚えているのだが…。

撮影旅行という訳ではないが、やはりGoProがないと、美しい景色を見ても形として残せないのが悔しすぎる。そんなテンションの低さもあったし、何より猛暑と、空腹のおかげで何も考えられなくなっていた。

諏訪を出て以来、ピンとくる食事処がない。飲料を大量に摂取できる、ドリンクバーがあるファミレスを捜していたのだが…。恐ろしいほどない。街並みはあるのだがな。ここら一帯にファミリーはいねーのか。

速度を上げても温風しか浴びられず、ヘルメット内で吸う空気は生ぬるい。ロケットⅢも早く休ませたいのだが、その場所がない…。

 

15時過ぎ、飯田で見つけた「ガスト」の看板がどれほど輝いていたことか。

 

 

 

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ハンバーグステーキを胃に押し込み復活すると、153号から256号へ。

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ここからは本格的な山道だ。

 

ワインディングをいなしつつ標高を上げていくと、夕暮れ間近ということもあり、峠付近は涼風が体を撫でていってくれた。南木曽へ入ると、木工職人たちの家兼工房がチラリチラリと見えてくる。

 

中山道ってのは、ほんとにこんな山奥を通っていたのだろうか。昔の人らは苦労したなぁ…。

と若干妻籠宿の存在を疑い始めたころ、駐車場に到着する。

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この看板は、「こっから入れ」って意味なのだろうか…? 民家の敷地にも見えるが、構わず進んでみる。と

 

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風景が、一気に江戸時代へタイムスリップした。

「おっほほ」と思わず変な声を上げる。

 

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妻籠宿は、御覧の通り集落の街並みを保存することに着手した地域である。こういった取り組みは全国では初ということで、それが今なお注目される一因なのだろう。

諏訪湖と同様、こちらも読者からのお便りで「妻籠宿行きました!」という声が多かったことから、一度来てみたかった場所なのである。

 

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もう観光客もいない夕暮れ時とあって、店じまいをする住民たちが時折顔を覗かせた。

行政と学者、そして住民が一体となっていないと、こうした保存事業は成し得ない。一見空き家に見えるそれら一つ一つには、きちんと昔からの志を受け継いだ人間が住んでいるのだ。

 

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桝形の跡。

江戸時代はじめにつくられた宿場は城塞の役割も担っており、宿場の出入り口にはこのように二度直角に曲げる道が整備され、敵の侵入を阻害したそうだ。

 

時間も遅くなってきたので、ちょうどいいところで切り上げてバイクに戻る。

最寄りの道の駅は岐阜にあるので、今日中に県境を越えることにした。

 

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暑さで苦しんだおかげもあるが、北海道以来、久々に長くバイクに乗り続けた気がする。

やはり全国有数の面積を誇る、長野は半端じゃなかったな。

 

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山々が霞みを抱いて、火照った体を冷やしてくれる。振り返ればそれらが、名残惜しそうにこちらを見ていた。

ありがとう。優しいんだな、長野の山々は。

 

 

群馬、長野と続いて岐阜も山の県だが。

はてさて、そこではどんな山が待ち構えているのか。楽しみである…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ~~~~早く海が見たいなっ

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