風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

猛暑豪雨

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「うーんやっぱり、現時点で症状が出ていない状態だと、原因がわからないことが多いんですよね。コンピューターで検査するだけでも5,000円はかかっちゃうし、分解とかしてみても原因がわかりませんでしたじゃあ、こちらとしても申し訳ないので…。」

「そうですよね…。」

「それにしても…、このバイクで日本一周するのは、無謀ですよね。」

イラッ

「好きなバイクでやるもんだと思うんで…。」

 

「オイルが正常に入っているなら…。ポンプが壊れることはまずないので、大丈夫だと思います。本当に深刻な時は、セーフティが働いて完全に動かなくなりますから。機械はその辺、ちゃんとわかってますから大丈夫ですよ。」

 

 

まぁ、わかってはいた。現状元気に走っているバイクを持ち込まれて、具合が悪かったんですと言われてもメカニックだって困るだろう。

結局は無駄足になった訳だが、それでもトライアンフ正規のスタッフに意見を頂いたという事実があるだけで、幾分か心持ちはマシになる。白井宿にも寄れたし。

 

「今日は夕立があるそうなので、お気をつけて。」

「はーい。」

 

 

群馬南部までまた来てしまったので、メガネ橋でも見ながら群馬入りしてもいいが。今日はかなりの猛暑である。トライアンフで話している最中も、背中を汗が伝うのが感じられたほどだ。

コーナーの多い碓氷峠は避け、また草津方面まで戻り406号で長野へアクセスする。

 

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吾妻川沿いの山間まで上ってきても、まだ暑い。いくら走っても温風しか感じられない。恐らく、この旅史上最酷の暑さだ。

これではロケットⅢもまた調子が悪くなるし、他の装備品も続々と悲鳴を上げ始めていた。

iPadは熱暴走を起こし使用不能。ウォークマンも熱のため充電を受け付けず、GoProに至っては故障してしまった。元に戻るといいのだが。

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関係ないがホルスターバッグもガタが来始めている。

 

 

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国道144は通行止めとなっているため、嬬恋パノラマラインを通る。

キャベツの名産地・嬬恋。これらすべてキャベツなのだろうか…。

ここまで来ると涼しくなってきて、やっと暑さを振り切ったかと思ったが。よくよく空を見てみれば、曇り空だ。

まさかとは思うが、トライアンフの人が言っていた通り本当に夕立が…? いや大丈夫だろう。

 

ポツポツと雨が当たってくるが、この程度なら大丈夫と前進を続ける。パノラマラインを終え、国道へ戻ると。

何やら道路の先に靄がかかっている。霧か…?

「いやっ違う!」

局所的な大雨のカーテンが見えていたのだった。気付いた時には時すでに遅し。

バッグ類にカバーをかけていない、完全に無防備のままその中に突っ込んだ。

マズイ…!

 

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これまた旅史上最凶といっていい猛烈な雨に打たれ、衣服は一瞬にして肌に張り付く。バケツをひっくり返したような、とはまさにこのことだ。

すかさず前のめりになり、タンクバッグのiPadをかばう。

よりによってこんな時に道路工事の信号で待たされるハメにもなるし、なんて日だ。

 

 

~~

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辛くも長野、上田へ。

 

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県境を越えた途端、松林が見えてくる。一気に群馬と雰囲気が変わった。

戦国時代みたいな面持ちに変わったな…。

真田幸村で有名な上田ということで、真田〇〇という看板が多く見えてきたが。

上田城址も、川中島古戦場も、昔行って満喫したんだよなぁ…

 

上田市街を国道18号から見下ろせば、いかにも暑そうな見事な盆地である。行く気は早々に失せた。

 

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山を越えればまた暑い日差しが降り注ぐので、それを利用して衣服を乾かす。

長野は、群馬のような変わった形の山はないが。雄大な山々を河川を備えた肥沃な大地が、目を潤わせてくれた。

 

 

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どこにも寄らないのも悪いので、母が電話で口走っていた茶臼山の恐竜公園で少し遊ぶ。

遊んだところで、もう体は限界近くに達していた。酷い暑さと雨のせいで、もう脳が呆け始めている。今日はここまでだ…。

 

 

実は長野にも我が一族の親戚があり、今日はそこに厄介になる予定なのが幸い。

親戚一同には本当に頼りっぱなしだが、今日に至っては手段を選べなかった。

 

長野市市街地を無視し、篠ノ井へ。

玄関先にロケットⅢを停めさせていただくと、冷たいビールとシャワーをご馳走になったのだった。

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