Brand New Days Will Love You
7月31日
「うおおお…! ほんとにこれでいいんですか?」
見渡す限り、晴れマーク。まず雨は降らない。
こんなことがあっていいんだろうか。今まで毎日のように雨に降られて気が触れていたのか、我が目を疑ってしまう。
なんだろう、例えるなら、「えっ夏休みの宿題ナシでいいんですか!?」ってぐらいの気持ち。
新しい季節に入ったのだ。
ロックハート城から、国道17号沿いに南下する。
群馬というと東京の近くというイメージで、どうにも平凡な地形だと思っていたがそんなことはなかった。
厳格な渓谷沿いに河を見て、納涼しながら前橋方面へ。時折腹に虫がぶつかってくるがそれも夏の風情だ。
右手遠くに見える、あの今までに類を見ない形の山は何だろう。
地図を見れば妙義山に榛名山、赤城山に浅間山と、群馬は本当に山に恵まれた土地だ。
また温泉にも恵まれているようで、多くの道の駅に温泉施設が併設されている。
明日はその施設で身体を癒そうと、道の駅 ふじみを目指して赤城山の麓へ。
8月1日
富士見温泉の開館時間を待つ間、道の駅をウロウロ。
それにしてもやはり、群馬は面白い地形だ。
赤城山方面から榛名山方面を見ると、山のてっぺんからずうっとなだらかな斜線が描かれていって、そこに沿うように市街地が敷かれている。今まで見たことのない光景だ。
赤城山を上れば、もっとよく見えるのだろうか…。と考えていると、やはりこの一帯はツーリングスポットなのかバイクの排気音がひっきりなしに聞こえてくる。土曜日だもんなぁ。
「………やめた!」
走ろう。
赤城山に上る元気はないが、前橋を突っ切って藤岡までは遊びにいきたい気分。
それに何より、群馬1番の目的地・草津でゆっくりしたい想いもあった。
…言い忘れていたが、群馬からはひと県あたり一週間ではなく五日間にしたいと思う。コロナ騒ぎで貯蓄が崩れてしまい……申し訳ない。
まぁ、東日本を一週間ルールで回れたのならキリがいいだろう(栃木は切り上げてしまったが)。
まぁ、そんな訳で。ここでゆっくりしていては、草津での温浴が忙しないものになってしまう。
せっかく新しい日々が迎えてくれるのだから、思いっきりそれに飛び込もうじゃないか。
響き渡るいくつものエンジン音の中に、仲間に入れてと3気筒の重低音も加えさせていただいた。
“Brand New Days Will Love You
この新しい世界に
新しい答え 探して”
いしわたり淳治