風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

我修行者なり

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「長旅かい?」

「はい!今日出発なんです!」

「おぉ~いいねぇ! それじゃあ、良い旅を!」

 

16号線をひたすら神奈川から北へ。

道中、スカーフがイカしたジェッペルのスポーツスター(ハーレー)乗りのオッチャンに信号待ちで励まされつつ、気持ちの良い陽気のもと埼玉へ駆け抜けていった。

 

全都道府県制覇の旅。はじめの一歩は、埼玉だ。

1年間は約52週だという。故に、北海道などへ時間を割くとして、一県あたり1週間ほど滞在すればちょうどよい計算になる。

 

さて埼玉ではどこをほっつき歩こうか…。

県境にあったすき屋でグーグルマップを眺めていると、近くに気になる地名。

「トンボの湿地…?」

今の時期トンボはいないだろうが、辺り一帯は緑マーク。つまり、自然だ。

まだまだ都心を少し離れたばかりのこの場所に、この緑の量は…気になるぜ。

 

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16号の埼玉の入り口はすき屋

 

 

 

で、ついたのはさいたま緑の森博物館。

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案内所で地図をいただが、徒歩の散策ルートは最長2時間ほどかかるらしい。

グーグルマップだとここまで大きいとは思えなかったが…。当たり前だが、私たちは訪れないと物の大きさすら図れない。私が高専生の時代に先生が仰っていた、「百聞は一見に如かず、百見は一触に如かず」、だ。

 

幸い、まだ14時ごろで余裕はあるので、ぶらりと『八幡湿地』とやらの方へ向かってみた。

 

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なんだか昔出たスパルタンレースを思い出すグネグネアップダウン。散策路と聞くと侮ってしまうが、けっこう複雑だ。私のPCやらカメラやらテントやらいろいろ入ったバックパックでは、少々苦しい。少々ね

 

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だいぶ散ってしまって悲しいが、紅梅が複数植えてあった

 

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『大日様』なる如来像。入間市最古の石仏らしい。向かって右は芳情道椿居士ら11人を弔うために1650年に、左は田中源次郎らによって1898年に造立されたらしい。誰だその人たち

 

 

重い荷物にひいひい言いながらも久々の自然の中を練り歩いていくと、個人的にけっこー好きな空間に出た。

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下には笹の葉…っぽいのが生い茂り、そこをポツンポツン、ポツポツとやや細っこい木が乱立している広い空間。

素っ気ない吹き抜けではないのに、風が突き抜けていくような爽快なレイアウトである。

 

こんなところを見ていたら…、体を動かしたくなるではないか。

 

理由は割愛するが、私は強くありたい。だからこんな格好で動き回っているし、練習刀も持ち歩いている。

危うく忘れそうだった。これは修行の旅でもあるのだ…。

 

おもむろに荷物を置くと、まずは中国武術・通備拳の練習を始めた。

ストレッチから始め、カイゴウ・レンカンヘキ/カショウ・ハンオンペイ・タンヘキシュ・ウリュウバンダなどの腕の基礎練習を続ける。

(実は先生に各種技の漢字は教わっていない)

 

続けて脚の基礎練習。テキタイ・ビボウタイ・ガイハイ・ソクテキタイ…などなど

途中、散策者に見られる。…恥ずかしさもあったのか、この辺りで汗がどっぷり出てきた。

 

さらに通備劈掛拳のトウロ(型みたいなもの)の太淑拳、沫面拳を行なう。足場が悪くて、上手くいかない。これは普段の、平地の練習では味わえなかった経験だ。

大自然武術練習、勉強になる…!

(動画、そのうち上げようかな)

 

 

続いて刀。居合練習刀と木の短刀とで2刀流にして、通備劈掛拳のエッセンスも加えて宮本武蔵著・五輪書の五つの太刀筋を振るってみる。

なぜ中国武術を練習してるのとか、2刀流なのかとかはまた今度説明するとしよう。

 

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…ひととおり終えると、服も乱れ、汗もしたたると無様な恰好になっていることに気付く。

これでまださらに散策を続けるのか…。と思うと少し鬱屈になるが、練習をしたという事実に充足感を覚える。

旅の中でも、腕をなまらせずに…いや、より鍛えることができているのだという思い込みは、心を安堵させるに十分なのだ。

まぁあれだ、スポーツマンの筋トレと同じである。これからもどこへ行っても、誰に見られようと、この練習は続けよう。

 

 

                           ~次回へ続く~

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