風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

北の峠

6月23日。定休日。

コンビニへの買い出しのためニセコ大橋を渡ったら、まだまだニセコは探検したりないなという気持ちになる。セブンイレブンの駐車場では外国人も見かけるし、風呂から上がったら珍しくぐうたらしないで、バイクに乗ってみようか…。

 

…と思ったのだが。

駅前の『綺羅乃湯』に浸かるころには、そんな考えは吹っ飛んでいた。

ああ…。いいとこじゃないかニセコ。大人500円で、こんな小綺麗なとこで1日中休めるとは。

露天風呂は非開放型だが、日差しが濡れた体に注ぎ込んで心地いい。特にこの、36度前後の源泉かけ流しジャグジー風呂のなんと抜け出しがたいことか。11時には上がって仕事用の原稿を書くつもりが、もう10分すぎている。やはり夏場はぬるま湯に限るっ!

 

「あ“ぁ…、仕事したくねぇ……。」

 

受付のお姉さんは「外で食べてきて、また戻ってきてもいいですよ。」と言ってくれるし。中には座敷の休憩所(コンセント開放!)、格安のコインランドリーまである。

 

………天国だな…。

 

 

 

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進路を札幌へと定める。

訪れたときは心許ない天気だったニセコの地も、晴れの下ではなんと快走できることか。

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倶知安(くっちゃん)にて5号線と別れを告げ、国道276へ。

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ついでに羊蹄山ともそろそろお別れだ。付近にいくつもビュースポットがあったが、一つも寄らず駆け抜けた。

先ほどまでの森林地帯とは異なり、広大な畑が臨める道を行く。ときおり、その畑を耕す老人がチラホラ見られた。

これだけ広い畑だ、さぞ働き手が欲しいことだろう。だからアルバイトがしやすいってことなのだろうか?

自分もするかどうかはともかく、こんな伸び伸びとした場所で畑仕事ができるのなら、やってみようとする者の気持ちもわからなくはない。

 

喜茂別で国道230へと切り換えると、やがて緩やかな登り道に差し掛かる。中山峠というらしい。珍しく普通な名前だ。

 

峠とはいえ北海道らしく道は広く、少し首を回して景色を見るぐらいの余裕は持てる。急といえるカーブも皆無で、高山なのに肌寒くない、いい塩梅の風を切り裂いていった。

 

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それにしても、なんて美しい山々なんだろう。

緑。山肌が、その一色で染められている。粗野な岩盤などはまったく見られない。

いつの間にか何メートルという高度まで上り詰めていたようで、橋や草木の隙間から見渡せる大パノラマに心奮える自分がいた。

こんな道があるなんて、まったく知らなかったぞ。走って幸せな道ってのは、こういうとこをいうんだろうな…。

 

峠を下り始め、なんだかよくわからない植物の綿毛が道に飛び交い始めると。やがて定山渓の温泉街が見えてきて、人の手で作ったものが多くなってきて。

緑はなくなり、代わりに人とコンクリートが多くなっていって。

 

到着、札幌。

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