ニセコに富士山を見た
6月22日
「あれは…あれはまさしく富士山だ…
しかしなぜこんなところに………。」
道の駅ニセコビュープラザの解説板によると、彼こそがあの有名な羊蹄山だそう。しっかり、”蝦夷富士”との異名もあった。
いくつかの山岳を抜けると急に飛び出してきたその巨影は、なかなかの迫力だった。
ニセコを訪れたのは、以前宮城でお世話になった梶井夫妻が”ニセコは外国人が多い”と言っていたからである。日本の、しかも山間にある外人街。興味があるではないか。
早速道の駅にロケットⅢを置き、ニセコ駅へと歩き出した。
覚悟はしていたが、北海道は街中まで歩く距離も長そうだ。看板によるとニセコ駅まで2㎞。
道道66の『綺羅街道』。
春は川がキラキラ、夏は並木がキラキラ、秋は星がキラキラ、冬は雪がキラキラ…とのことで付けられた名だそう。素敵やん
もうそろそろ見慣れてきたまっすぐな道の両脇に、幅広いレンガの歩道が敷いてあり。少数だがカフェなどが点在していた。民家も、どことなく洋風チック…か。
そこから坂を下る道へ分岐すると、ニセキ駅周辺が眼下に見えてくる。奥に見えるデカい山はニセコアンヌプリだ。
なぜそんな名前になったのか。ここに来るまでも「長万部(おしゃまんべ)」とかすごい地名を見てきたが、とうとうニセコとは。片仮名とは。
ニセコ駅。
このへんには1936年ごろから『殖民軌道真狩線』なるものが通っていて、北海道奥地開拓のための要であったらしい。
これは9600形という国産蒸気機関車開発黎明期の傑作だそうで、国鉄用だけで770両作られたんだとか。
本車両は長年サッポロビール園にあったそうだが、”解体しようか”となったときに井門義博という方が私財を投じてこちらに移設。令和元年に上屋が完成して公開された…と、実に最近見られるようになったスポットなのだ。
ひととおり見て回ったが、よさげな温泉を見つけたぐらいであとは私の筆で書けることはなく。おしゃれな街だが、人は少なかった。よくある平日の観光街といったところか。
そういえば結局、駅まで往復で5㎞は歩いた気がするが、外国人は二人ぐらいしか見なかったな。スキーの季節になると違うんだろうか。
昔、夏場に訪れた白馬を思い出す。正直”シーズンオフに訪れてもか…”という気持ちにはなってしまったが、それでも平野や海のイメージが強かった北海道にも、雄大な山があることを知れてよかった。
あと、じゃがバターも食えたのでよしとする。