風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

直線路

「これからどうするつもりだい?」

道の駅なないろ・ななえにて出逢ったオジサマハーレーライダーたちに尋ねられた。

「ここで寝ようか、次の道の駅まで行こうか悩んでいるところでして…。」

「次の道の駅ってーと、森の方へ行くのかい?」

「(森…? どっちかっていうと海だよな…)まぁとにかく、ニセコの方へ行こうかと。」

時刻は16時。陽も落ちておらず、まだまだ走り足りない時刻だ。

だが、次の道の駅まで行ってしまうと、名所である大沼を通り過ぎてしまう…。

どうしようか…、大沼…。見といた方が勉強になるか…? でも元々そこまで興味は…。

 

 

結局、国道5号の北上を続けることにした。

北海道は広い。迷ったら進んでおけという考えもあったのだが、そんな能書きよりも。

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今はただ、この道を走ってみたかった。

 

道路は広く、まるで高速道路を走っているかのよう。

草木は東北に負けず生い茂っているが、極寒に鍛えられているのか筋がよくみえる。猫背にならず、すっくと立っている印象だ。

「札幌まで272㎞」なんて看板に口を開けながら、とにかく何も考えず進んだ。

 

大沼を横目にすぎると、「森」という看板が目に入る。

…なるほど、森とは地名だったのか………。

 

 

 

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「うらないしなんてしらないし♪ はなうらないーは…」

内浦湾—別名『噴火湾』を右に臨みながら、快走路をゆく。

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地図をパッと見てみたが、このあたりに特に寄りたい場所は見つからなかった。

後続車にはどうぞどうぞと道を譲り、60/hで鼻歌交じり、何も考えず進む。

 

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それでも噴火湾という名前に興味を惹かれて『噴火湾パノラマ館』とやらにも寄ってみたのだが、あいにく定休日だったので名前の由来はわからず。ただ、白樺の美しい並木が拝めた。

どこかのメタセコイアを思い出す光景だが、これが普通に在るのが北海道か。

 

 

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地図上で何もない場所だとは思ったが、実際目の当たりにしてみて本当に何もない場所で驚いた。

道はただ、延々と真っ直ぐに続いていく。上陸前に「北海道 まっすぐの道」なんて検索したものだが、とんでもない。走っていればそこらへんにゴロゴロとあるようだ。

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5号線はやがて山の方へと分け入っていく。さすがに多少カーブはあるが、やはり直線路も多くある。

そして何故だかわからないが、また霧に見舞われた。

 

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森を出てブナの名産地である黒松内町に至るまで、沖からの風や山間の寒気に震えながらかなり走ったが。それでもまだ10時である事実に驚く。7時半には出たから2時間は走ったか。

 

特に寄る場所もなく、ただひたすらストレートを走らされていると。好天ならまた気分も違うのだろうが、走るのが楽しいからひたすら走っているという気持ちでもなく。ただ、することがないから、とりあえず走っているという感覚に陥っていた。

 

感情を失いそうになりながら、ただひたすら、走る。走る。

北海道という地は、自分はなぜライダーになったのか。そんなことを考えさせてくれる場所のようだ。

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