風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

まだまだ

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「おお、ここはキャンプ場があるのか…。」

道の駅がまったくないのでどうしたものかと思っていたが、なんと無料開放のキャンプサイトがあって胸中踊る気持ちだった。なんと炊事場まである。

 

駐車場にバイクを停め、歩き出すと。

「いらっしゃーい! お茶飲んできませんかー?」

通路に並んでいる食事処の一角の婦人が、声をかけてきた。

金取られないだろうな…?と邪推しつつ、屋根の下にいれてもらう。

 

「そんな恰好で寒かったでしょー、今はね、やませだから。夏とはいえ寒いよ~。」

「なるほど。これがやませですか。たしかに実に寒かった。」

バックパックを降ろすと、席に通されお茶を一杯出された。

「—そっかぁ、北海道まで行くんだね。あそこはステキなところがいっぱいあるから、時間をかけて見てきなさい!」

ただし、お金はなくなっていっちゃうもんだから、アルバイトしなさいとの助言をいただく。向こうは働き口が多くあるとのことだ。

「向こうでいろいろやって、自分が何をしたいかがわかって、ここから動き出す…。って人はけっこういるのよ。あなたもいい経験があるといいわね。

ま、今晩はそこにテント張って休んで、明日は温泉にでも入って元気に行ってちょうだい。」

風をしのげるポイントを聞いて、店を出る。

 

さて歩を進め…ようとすると、また

「コーヒー飲んでってー。」

…今度も、お金は取られないだろうな?

「今日お客さんいないからさ、寝ちゃってたよ。ホラホラ、そこにミルクとお砂糖あるから、好きに入れて頂戴。疲れがとれるから。」

もう、言われるがまま店に入り、席につき、コーヒーを飲んでいる私がいた。

「—なるほどなるほど。若いうち…いや歳をとってもさ、好きなことをして生きていけるのはいいよ。苦労してお金を稼いで…って生き方もあるけどさ、なんだかねぇ。」

語る婦人も、お客さんと会話をしながらのんびり店をやって。と好きなことに従事しているようである。だが最近はコロナの影響で客足も減り、退屈なんだそうだ。

 

「お兄さん化粧したら、いい女になりそうな面構えしてるよ~。」なんて茶々を言われながら、店を出ようとすると

「あっこれ持ってって! 残りもんだけど。」

 

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なんかいろいろ頂いてしまった。

大間の人、ヤベェな!!

 

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『あけみちゃん号』の奥さんに深々と頭を下げ、その場を後にする。

 

 

マグロをウリとしたいくつかの食事処を横目に過ぎていくと、たどり着いた。

 

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ついに、来た。大間。

本州最北端の地。ここへ来たのは先に言った家族旅行以来の2回目である。

あのころは一番上まで来た!!”と喜んでいたものだったが。


「今回は、そう喜べないんですよねぇ。」

 


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霞みがかって到底見えそうにはないが、この先に、北海道がある。そしてその先には、本当の最北端が待っている。

そこへ明後日、向かう。


とても、こんなところで満足しちゃいられないのだ。

 

すうと息を吹き込むと、気合いを入れる。

「待ってろよー!! 北海道おーーーっ!!

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