風来記

侍モドキとバイクの放浪旅を綴ってます。

さまよえる蒼い弾丸

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ここが…むつ市街か…。

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まぁ…、これが初めてのことでもないのだが。

 

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「さすが果てまで来ると、違うな…。」

 

ここらで一泊してもよかったのだが、日暮れまでここにいるぐらいならと一気に大間方面を目指すことにした。

西へ行けば仏ヶ浦、北へ行けば風間浦村の漁火…。

どちらにも食指は動いたが、どちらも観光せずに突っ切ることにする。そのため、距離が若干短そうな国道279をチョイス。

 

むつ市街は店舗などこそ見えるものの、どこが中心かわからないような場所であった。

思っちゃ大変失礼だが、ここにいる人たちは何が面白くて生きてるんだろう…。

きっとそれぞれの理由があるはずなのだが。と思いつつ、背を向けた。

 

 

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太平洋側へと続く279号は、車通りも多いようで走りやすいよう整備されていた。道中でも草刈りのおじさんたちをよく見かける。

一体何を想って、こんな果ての地を行ったり来たりしているのか…。

 

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若干の山道に入ると、運悪く小雨と濃霧に出逢ってしまった。牛歩で進む。

さすがにこんなシチュエーションにも慣れてきたが、やはりおっかないものだ。仮にも北の地に来ているためか、先日までとは比較にならない寒気が体を切り裂くし…。

 

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風間浦村の海は、そんな、怯えを感じるほど、生半可な覚悟でやってきたのか?といわんばかりの荒々しさを見せている。

シールドが曇り、凍えた手はエンジンの振動を受け痺れ始めていた。

だがそれでも、アクセルは緩まなかった。

 


…そうだ、私も同じじゃないか。

何が楽しくて、こんな不便なバイクに乗って。何が楽しくて、風呂にも満足に入れず、腹を空かせ、日々警察やクマに怯えながら夜を越しているのか。

そういう生き様が、好きだと思ったからじゃないか。

 

ここで生きている人たちも、違わない。楽だとか便利だとかそういうものより、遥かに自分に必要だと想うものがあるからここにいるんじゃないか。同情される覚えなんて、さらさらないはず。それが楽しいんだから。

 

 

永遠に暖かい場所にいる奴らには、絶対に見れない物がある。俺はそれが見たくて、やってきたんだ。なんだかんだとうるさい奴らは居るが、そんなものは靴に入り込んだ小石みたいなもんだ。

さぁ、見せてくれ世界。俺に、旅人にしか見せられない光景を。

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風の強い日はアレルギー そんなのかまっていられない

無菌状態に慣れすぎ

みんなあちこち弱ってる

          稲葉浩志

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